自動車は便利だけど・・・

 自動車は私たちの生活になくてはならないものになっています。自動車を使うことによって、いつでも行きたい所へ行くことができるようになりました。
 日本は、自動車保有台数(じどうしゃほゆうだいすう)は約72百万台(1996年度)、2人に1台の割合で自動車が普及(ふきゅう)している世界でも有数の車社会の国です。


 自動車は私たちにとって、たいへん便利なものですがさまざまな問題もおこしています。
ガソリンなどの化石燃料(せきかねんりょう)をエネルギー源にしている自動車は、地球温暖化(ちきゅうおんだんか)の原因である二酸化炭素(にさんかたんそ)や大気汚染(たいきおせん)の原因となるチッ素酸化物(ちっそさんかぶつ)を排出します。特に排出量(はいしゅつりょう)の多い都市のまわりでは、排出ガスを原因とする酸性雨(さんせいう)酸性霧(さんせいむ)が発生し、森林をからしています。また、ぜんそくという呼吸器(こきゅうき)の病気までひきおこしています。
 たくさんの人が車を利用するため、都市の渋滞(じゅうたい)はひどく、交通事故によるけがや死亡事故なども多発しています。
      



 私たちが自動車を使うことによって、たいへん便利な生活をしています。しかし、排出ガスによって大気汚染(たいきおせん)や交通事故などがおきています。自動車という文明の利器(りき)をつかうためには、しかたがないことなのでしょうか?
 

参考:日本の環境「ゆたかなくらしとは?」/岩崎書店(1995年)