いなべ市立大安中学校
大安中学校
〒511-0264 三重県いなべ市大安町石榑東2977
TEL0594(78)0185 FAX0594(78)3840

 大安中学校は、森にかこまれた緑いっぱいの中学校です。
 ここのテクニカルボランティア部は、この地の利をいかし、間伐材や土木工事から出る廃材をつかってベンチなどの作品をつくり、地域社会への寄付(きふ)などをおこなっています。
 これまでいろいろな賞を受賞しており、平成15年度は「間伐推進中央協議会会長賞」(林野庁主催)のほか2賞を受賞しています。(平成15年12月現在)
テクボラの活動

 部室からひびくチェーンソーの音---。
 毎日の授業のあと、テクボラ(テクニカルボランティア部…通称テクボラ、以下略)の活動がはじまります。
 部室にはいると、圧倒される作品の数々。チェーンソーや電動ヤスリをつかいこなす中学生たちの手から、木材が様々な形に生まれかわっていきます。
 これまでにつくった作品、なんと1100点以上!町内外の公園や学校、保育園などにはベンチなどの作品を寄付(きふ)してきました。

 また、ベンチやテーブルを売ったお金25万円を「(社)アジア協会アジア友の会」に寄付(きふ)し、そのお金でカンボジアに井戸をほってもらっています。

 テクボラの活動はいつも環境を考えます。材料は廃(はい)材だし、ごみもできるだけ出さないようにします。作業の中で出てきたおがくずは、地元の畑へ。これが除草や、肥料(ひりょう)のやくわりをするのだそうです。
写真:JAFSへ寄付金 写真:作品いろいろ 写真:間伐材コンクール表彰式
テクボラ発足のきっかけ
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テクボラ(座っているベンチも作品)
 テクボラ部顧問の出口省吾先生が、「中学校のまわりは森林がいっぱい。そんな森林が手つかずで見すてられているのはもったいない!みんなにも、森林への関心をもってもらいたい!」と思い、1998年4月に大安中学校の部活動としてテクニカルボランティア部が誕生しました。
 はじめたころは材料あつめがたいへんだったけど、2年ほどすると地元の人などから材料提供の声がかかりはじめました。
 現在部員13人。作品づくりだけでなく、植林や間伐(かんばつ)・枝うち、木工教室の開催などもしています。
 生徒さんたちも作ることを楽んで「物を大切にするようになった」り、「森のことを考えるようになった」とのこと。
 出口先生の夢は「中庭にログハウス」。でも、かなりの大作、実現はむずかしいよう・・・。がんばって!
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植林のようす
テクボラ顧問:出口先生からのメッセージ
出口先生  森林の木材をつかった活動をもっともっと広げていきたいです。
 いろんな活動をしているたくさんの人たちと、もっと交流をして活動を広げていきたいです。おたがいの得意分野で交流しませんか?

テクボラ見学後の一言
 テクボラは、自然林で間伐・植林体験をしたり、木工教室を開催したり、作品の寄贈や国際貢献をしたり・・・と、学外での活動も活発なところがいいですね。と同時に、三重県の環境フェアや各地のイベントなどでいつも協力してもらっているので、とても感謝しています。 
 物づくりの楽しさを味わい、環境保全を実践し、いろんな形でボランティアに関わるなど、さまざまな経験ができるテクボラの部員たちは、かつて中学生をしていた私から見て、とてもうらやましいです。そしてまた、今後のさらなる活躍を期待しています。
(環境学習推進員:磯谷)