三重県環境学習情報センター

スタッフブログ

2023.10.10

環境基礎講座2023 番外編~フィールドツアー~「環境取組の現場を見に行こう」報告

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【日時】令和5107()9301130
【場所】志登茂川浄化センターおよび白塚海岸
【テーマ】「生物多様性」「廃棄物・資源循環」
【講師】白塚の浜を愛する会
【参加人数】14
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まず最初に、白塚の浜を愛する会 代表の西口恵子さんに、会の成り立ちや活動についてお話をしていただきました。そして絶滅危惧種であるカワラハンミョウ、ヤマトマダラバッタ、シロチドリなどについて説明。海岸の改修工事や堤防が出来ると、砂が「移動」できなくなって、土砂が混じり、砂浜の質が悪化し、外来植物が繁茂してしまう危険性について述べられました。「良い砂であれば、外来種は生えにくく、海浜植物が生える」と西口さんは言われました。

  

問題となっているマイクロプラスチックやナノプラスチックはあまりにも小さすぎて私たちの手では回収できません。下水道の浄化センターではまだこれについての指針がなく、対処がなされていないことも指摘されました。

 いざ、海岸へ!

カワラハンミョウの巣などについて説明していただきました。上を通る虫をじっと待ち、捕らえるのだそうです。外来植物のチガヤという草も生えていましたが、これを除草することで、カワラハンミョウが育つようになるとのこと。一方、ビロードテンツキという草はカワラハンミョウにとって良い草だそうです。この他、様々な海浜植物や外来種の草花について説明してくださいました。

  

海岸では発泡スチロールや漁で使う網などが落ちていました。徐放性肥料の外側はプラスチックでできていますが、田んぼの側溝に落ち、川をつたって海にまでやってきています。

最後は、志登茂川浄化センターにて、マイクロプラスチックのストラップ作りを行いました。皆さん、静まり返って、きれいなストラップを作ってくださいました。

   

「環境が変わるのは、大きなこと」と西口さんは言います。きれいな砂浜とそこに生きる生物を大切に、今後できることを、私たちもしていければと思います。

【報告:大山】

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